こんにちは。
デザイン担当の角田です。
今から12年ほど前、ちょうど岡山駅西口の再開発が進められた頃でしたが、
西口に近いビルの一角に据える“石のベンチ”のご依頼がありました。
“人と人、人と情報と行きかう場所”に相応しく、ロマンを感じさせるデザイン。
素材は“石”、まるでイメージは石饅頭のような…。
このようなお仕事は依頼者の希望に合うかどうかが大事です。
いったいどんなオブジェが良いのか不安もありましたが、貴重な機会を頂き
楽しくご提案したことを覚えています。
クリスマスに間に合わせた設置となり、石製でも寒い冬に思わず座りたくなるベンチにしたい。
出来上がったのがこちら。
冬空に輝く“星”をイメージして点滅するようにイルミネーションを埋め込み、石自体がほのかにひかります。
2人が腰を掛けるのにちょうどよいサイズ。近すぎず遠すぎずの距離感。
そして、石のオブジェの側には、施主様がご用意して下さったメッセージが。
ここに寄り添う二人には
星生む石の伝説は知らされず
ただその願いはかなう
誰が言い始めたのか
この不思議な石から生まれる光が願い星となることを
そして二人の想いが無数の愛のきらめきとなることを☆☆☆
石なのにやわらかさと、あたたかさを持つのは庵治石の特徴と言えます。
施主様が、願いを込めてベンチを置いた想いが、次の世代に残るといいなと思いました。